キーではなく、針金に似た工具類を使用してシリンダー錠を開ける技術を指す。平成12年に都内での認知件数が1万件を超えて社会問題になりました。認知件数が激減してはいるが、未だに被害は出ている。代表的な無傷解錠の手口になります。
ドアと壁のわずかな隙間や、ドアスコープ、新聞受けなど様々な場所から針金のような工具をドアの内側に侵入させてサムターン(施解錠を行う錠内側のつまみ部分)を直接回し開錠する手口になります。他にドアに直接ドリル(直径3ミリ~5ミリ)で穴を開け工具を挿入させる手口もあるが、それ以外は無傷開錠であるため、侵入されたことさえ気付かない場合があります。防犯性能の高いディンプルキーであっても侵入されてしまうので注意が必要です。
警察庁が平成14年9月に公表した侵入手口でバイパス開錠ともいう。シリンダーのカラーと呼ばれる部分を指で摘まんで引っ張ると扉との間に隙間が出来るようなシリンダーに対して、この隙間から特殊な針金を挿入して開錠させる方法になります。特定のシリンダーに共通した弱点を狙った手口で、無傷解錠のひとつになります。現在販売中の商品は、その対策がなされていますが、このような隙間ができるシリンダーをお使いでしたら、早めの交換をおススメします。
ドアの隙間などにバールなどを差し込み、デッドボルト(施錠されて出てくる部分)が出たまま無理やりこじ開けるなどの、ドアの錠本体を破壊する手口です。ピッキング・サムターン回し対策のされた錠でも、外側からデットボルトが見えてしまう構造の扉であれば手口の対象になります。
鍵穴に強酸液体を注入してシリンダー内の構造物を溶解して開錠する方法。主に車や住宅錠の一部に使用されているディスクシリンダー錠を開錠するための手口になります。内部の構造を溶解する手口であるため無傷開錠でありませんが、外観上は目立った傷が出来ないため犯行に気付きにくい。液体を注入してしばらくその場を離れ一定時間経過した後に通常開錠とほぼ同時間で不正開錠されてしまうため侵入を目撃されにくい点があります。今後さらに犯罪に用いられる可能性があります。対策としては現時点では、溶解に対する耐久性の強いシリンダーへの交換をおススメします。
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