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鍵の錆はどうやって落とせばいい?錆が発生する原因や錆を落とす方法を解説

鍵のトラブル

「あまり気にしていなかったけど、鍵に錆が発生している」とお困りではありませんか?特にトラブルがないため錆が発生した鍵をほったらかしにしていると、思わぬタイミングでトラブルを引き起こしてしまう可能性があります。錆が発生した際は適切な処置を行い、その後も対策して利用する必要があります。

本記事では、鍵に錆が発生する原因や錆を放置しておくと起こるトラブル、錆を取る方法などを解説します。鍵を清潔に保ち、トラブルを未然に防ぐようにしましょう。

鍵の錆が発生する原因とは

鍵は一般的に、洋白や黄銅などといった錆が発生しにくい素材で作成されています。しかし、発生しにくい素材にもかかわらず錆が発生するのは以下のような要因が考えられます。

  • もらいサビ
  • 酸化

もらいサビ

もらいサビとは、ほかの金属から出た錆が付着してしまってできる錆のことです。一般的に鍵は錆が発生しにくい素材ですが、錆びた金属の近くにあるとうつってしまうことがあります。これは鍵そのものから錆がでているわけではなく、錆がうつってしまうことからもらいサビと呼ばれているのです。もらいサビは早い段階であれば表面に付着しているだけのため、簡単な処理で落とせる可能性があります。しかし、時間が経つと錆が浸食して落ちにくくなるため、見つけ次第処理するようにしましょう。

酸化

鍵は錆が発生しにくい素材でできていますが、酸化によって発生してしまうことがあります。よくある錆というと、「赤錆」と呼ばれる鉄が生成するものですが、赤錆は鉄が水と酸素に反応してできる生成物です。鉄はそのままでは不安定な存在なため、酸素を取り込んで酸化物となろうとする性質を持ちます。このため、素材によって変動はありますが、常に錆が発生する可能性を持っているのです。そして、鉄が水中の酸素にくっつくことでイオン化し、溶け出していく現象が起きるのですが、これを「腐食」と言います。腐食することで、鉄イオンは水酸化イオンと反応して水酸化鉄といったものになり、最終的には赤錆が発生してしまいます。鍵は人間が触れて使うものなので、皮脂などがついてしまいます。この皮脂や汗、傷などが発生することで、腐食が進んでしまうのです。

鍵の錆を放置しておくと起こるトラブル

特にトラブルがないため、錆が発生している鍵をほったらかしにしていると思わぬタイミングでトラブルを引き起こしてしまう可能性があります。ここからは放置していると起きてしまうトラブルについて解説します。

差し込みがスムーズにできなくなる

鍵は精密機器なので、ずれが生じたり、かみ合わなかったりすると、差し込みがスムーズにできなくなります。鍵のギザギザしている部分や側面の溝、ディンプルキーであれば複数の丸いくぼみ部分などに錆が発生すると、うまく開けることが難しくなるでしょう。そのまま無理に開きにくい鍵を使うと鍵や鍵穴が傷ついてしまい、最終的に開かなくなることもあるので注意が必要です。

鍵が折れてしまう恐れがある

錆が発生している鍵で無理やり鍵を開けようとすると、鍵が中で折れてしまう恐れもあります。鍵穴から出ている鍵の範囲が広い場合は自分で取り出すことも可能かもしれませんが、完全に中でつまってしまうと業者への依頼が必要です。無理やり開けようとしたことで鍵が中で折れてしまい、余計な手間や料金を払わなくて済むように、未然に対処をしておくほうが良いでしょう。

鍵の錆を取る方法4選

錆を放置しておくと、いきなり鍵が開かなくなったり、回らなくなったりといったトラブルがあるので、適切な処置を行って対策しておく必要があります。しかし誤った方法を行うと余計に錆が発生してしまい、事態が悪化する恐れもあるのです。ここからは、鍵の錆を取る方法について解説します。

  • 錆落とし
  • クエン酸を利用する
  • お酢を利用する
  • ブラッシングを行う

錆落とし

鍵の錆は、錆落としを使うと効果的です。金属についてしまった錆を落とすための専用クリームや液体などがあり、活用することで錆が落ちて綺麗になります。軽度な場合であれば安価なものでも大丈夫ですし、ひどい場合は少し高価なものを使うなど使い分けをするといいでしょう。錆の部分に錆落としをつけ、歯ブラシ等で軽くこするだけで落ちていきます。効果が強い分、肌に触れると荒れてしまうことがあるので、肌に影響が出そうな方や不安がある方は、ゴム手袋を着用して利用するようにしましょう。

クエン酸を利用する

クエン酸を活用することで、錆を落とすことが可能です。クエン酸は食品にも含まれている成分で、100均やホームセンターなどさまざまな場所で購入することができます。そのため、錆落としなどより安心して使うことができます。粉末タイプや液体のスプレータイプなど、様々なタイプが準備されています。錆の度合いによってクエン酸の量を適宜調節したいのであれば、粉末タイプを利用するのがおすすめです。キッチン回りやトイレなどの汚れやすい場所など他の場所の掃除にも活用可能なので、1つ用意しておくと便利でしょう。

クエン酸を使う場合は、プラスチックの容器などに鍵と水またはお湯を入れ、そこにクエン酸を溶かします。一晩そのままにしておけば綺麗に取れるでしょう。錆落としと比べると弱い成分なのでつけておく時間が長めにはなってしまいますが、安全に配慮したうえできれいにしたい方におすすめの方法です。

ただし、作業を行った後は、しっかりと水洗いをして、水気を取り除いておくようにしましょう。水気があるまま保管することで、また錆が発生する要因となります。

お酢を利用する

お酢を利用することで落とすことも可能です。家に常備している方なら、新たに必要なものを購入する必要もないのでコストを抑えることができます。

お酢を使うときは、プラスチックの容器などに鍵を入れ、鍵が浸る量のお酢とお酢の半量ほどの塩を入れて放置します。そうすることで錆が浮いてきます。お酢も弱い成分なので、安心して作業を行うことができるでしょう。酢から取り出したら十分に水洗いして、水気を取り除くようにしてください。

ブラッシングを行う

錆の程度がひどくない場合は、簡単にブラッシングを行うだけでも取り除くことができる場合もあります。歯ブラシなどで軽くブラッシングすることで、ある程度はきれいになるので、「差し込みがスムーズにいかない気がする」など不具合を感じたら、軽くブラシで汚れを落としましょう。

ただし、強すぎる力でブラッシングしてしまうと鍵が傷つき、酸化を速めてしまったり、うまく差し込めない要因となってしまったりするので注意が必要です。ブラッシングを行う際は、優しく丁寧に行うようにしてください。

錆を落とす際のNG行動

鍵に錆が発生した場合は対処が必要ですが、対処方法を誤ってしまうと新たに不具合が生じてしまう可能性もあります。ここからは、錆を落とす際のNG行動について解説します。

重曹を利用する

鍵の錆を落とす方法で重曹を使った方法が紹介されることもありますが、正しく行わなければ故障やさらなる不具合の原因になってしまうためあまりおすすめはできません。確かに重曹を利用すると錆が落ちるのですが、鍵のギザギザしている部分や側面の溝、ディンプルキーであれば複数の丸いくぼみ部分などに重曹が残って固まることがあります。また、それによって鍵穴をつまらせる恐れもあるのです。きちんと重曹を落とせていないことで、不具合につながったり、トラブルに発展したりする可能性があるので、前述した方法で錆を落とすことを推奨します。

潤滑剤を使う

なかなか解錠できない時に潤滑剤を使う人がいますが、これには錆を落とす効果はありません。あくまで鍵穴に鍵がスムーズに差し込めない時に活用するものなので、錆を落とす目的で使うのはやめておきましょう。

また、鍵に錆が発生した時によくあるのが、鍵専用ではない潤滑剤を使うケースです。そもそも錆への対策に意味がないのに、「今あるものでどうにかしよう」と考え、鍵専用でない油を利用する人は少なくありません。鍵や鍵穴の中には錆以外にもほこりや汚れが付着しており、鍵専用でない油を利用してしまうとほこりや汚れを油膜で固めてしまって、鍵のパーツが動かなくなってしまう恐れがあります。「部品一式をまとめて交換しなければいけなくなった」といった余分な手間がかかってしまう恐れがあるので、鍵専用でない潤滑剤を使うのはやめておきましょう。

塩素系漂白剤を使う

キッチンハイターのような塩素系漂白剤などは、銅やステンレスなどに良くないので、錆落としには利用できません。塩素系漂白剤は、次亜塩素酸ナトリウムというアルカリ性の液体が主成分です。次亜塩素酸ナトリウムは強い酸化性を持つ液体で、速く金属を酸化させる効果を持っています。そのため、濃度によっては腐食が一気に進んで、錆の発生を促進させてしまうかもしれません。鍵の錆を落としたい場合は、アルカリ性ではなく酸性の成分を活用することが必要となります。

鍵を錆させないための対策

鍵の錆は、もらいサビや、人間の皮脂や汗の付着、傷などが発生によって腐食が進行してしまうなどが要因として挙げられますが、しっかりと対策を行っておくことで、発生を極力防ぐことが可能です。ここからは、鍵を錆させないための対策について解説します。

キーケースで保管する

鍵はキーケースで保管するのがおすすめです。キーケースで保管しておくことで全体を守ることができ、他の金属と触れて錆をもらうなどのトラブルも発生しにくくなります。鍵を外側に出していたり、伸縮性のキーホルダーをカバンの外側に出して鍵をつけていたりする人は多いですが、案外傷がついたり、目には見えない小さなごみやほこりが付着したりします。その小さな蓄積が思わぬトラブルにつながってしまう可能性があります。キーケースなどでできる限り内部で保管して、鍵を丁寧に扱いましょう。

定期的にメンテナンスする

少し手間に感じてしまうかもしれないですが、定期的にメンテナンスを実施して清潔にすることで錆を防ぐことが可能です。毎日磨く必要はないですが、月に一度ブラッシングをするくらいでもきれいに保つことができます。ただし、メンテナンスが大事とはいえ、強くこすったり、水分を残したまま放置したりすると、逆効果になる恐れがあります。鍵は精密機器なので、丁寧に扱ってください。

鍵の劣化がひどい場合は鍵業者への依頼も検討

鍵の錆を落としても症状が治らない、不具合が続く場合などは、劣化が起きているケースがあります。ほこりやゴミがたまっているだけの場合は掃除をすれば解決できますが、長年使っていて経年劣化している場合は掃除だけでは解決しません。また、シリンダー内、錠ケース内の汚れなど、複合的な要素がトラブルに絡んでいることも多く、錆取りをしたけれど特に改善が見られなかった、というケースもあります。もし改善できないときは、鍵の業者に分解して整備をしてもらったり、部品やパーツを交換してもらったりなどの処置を行う方が安心です。

鍵の業者に依頼すれば、ドアや鍵の状態をチェックしたうえで、最適な対応を行ってくれるため、作業内容や仕上がりに対する信頼感があります。交換先の鍵の提案や、自分でもできるメンテナンス方法のアドバイスなど、鍵に関してのプロとして様々なサポートも行ってくれるので、自分で処置を行うことに不安がある人は業者に依頼するようにしましょう。

まとめ

本記事では、鍵の錆が発生する原因や錆を放置しておくと起こるトラブル、錆を取る方法などを解説しました。鍵は一般的に錆にくい素材で作成されていますが、様々な要因で発生する恐れがあります。錆が発生している鍵を使用し続けることはトラブル発生の要因にもなり得るので、早めに対処しましょう。ケースによっては、自分で対処をしても対応できないこともあると思うので、その際は鍵の業者に依頼して原因の調査や修理を行ってもらいましょう。

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